解決策
地域担当責任者のザラ・ミューレック氏は、スイス・ヴィドナウの事業拠点で接眼レンズを溶接するために効率的なソリューションを探していました。この製造工程を自動化できることはすぐに明らかになりました。まず最初に、新しいTruLaser Station 7000を導入すると決定しました。ミューレック氏は「内視鏡に水分が侵入してはならず、溶接シームの気密性は絶対に保たなくてはなりません」と、要求の厳しさを強調しています。ステンレススチール製の部品の厚さは1ミリ以下で、溶接深さや溶接シーム幅もそれに応じて小さくなっています。Karl Storz社のプロジェクトチームは、レーザ装置として500キロワットの出力を持つファイバベースの固体レーザTruFiber 500を選びました。この装置には、精緻部品を溶接するために十分な精度があります。wbt automation社は、柔軟なグリッパシステムを備え、迅速にドッキング/アンドッキングできる移動型ロボットセルという自動化ソリューションを提供しました。
実行
生産的なレーザ溶接設備と柔軟なロボットセルの組み合わせは、短期間ですでにその実力を発揮しています。Kukaロボットのダブルグリッパは、2個の溶接部品を同時に取り外し、2個の未加工部品を挿入します。セルには4つの引き出しを備えたドロワーシステムが搭載されています。その中には960個の部品を収納できるスペースがあります。「溶接プロセスと並行して、反対側の引き出しを開け、溶接が終わった接眼レンズを取り出し、次の接眼レンズをセットすることができます」とミューレック氏は報告しています。「これにより従業員の負担が軽減され、作業のスピードも大幅に向上しました。TruLaser Station 7000だけで、部品あたりの溶接プロセスの時間が10秒から1.5秒に短縮されました。さらにエネルギー消費量も格段に少なくなっています。」