マルチレーザをオプション装備することで最大限の生産性が得られます。200 WのTRUMPFファイバレーザ2体 (波長1,070 mm) がビルド容積のオーバーラップ箇所全体に同時に光を当てることでフレキシブルな生産が可能になり、同時間内に最高品質で生産できる部品数が最大80 %増加します。そのため納期が短縮され、受注に極めて柔軟に対応できるようになります。
高い生産性とコンパクトさを特徴とする高品質積層造形
次世代TruPrint 1000をもって、フルフィールドマルチレーザと、均質性を徹底的に見直したガスフローにより、従来よりさらに高い生産性と高品質を実現し、当社はサクセスストーリーに新たなページを刻み続けています。3Dプリンタはレーザメタルフュージョン方式、別名粉末床溶融結合法で金属粉末の加工にうってつけです。TruPrint 1000はその積層造形の高い堅牢性と品質により、歯科市場に最適なだけでなく、研究分野や少量の連続生産といったニーズにも応えられます。
TruPrint 1000の新デザインは、マシンが標準ドアの幅内に収まるよう設計されており、歯科分野や大学などの研究室に設置できるようになっています。
2 x 200 Wのマルチレーザと自動基盤プレート交換
新開発ガスフローと安定性の向上したレーザ焦点
グローブボックスと交換式シリンダーによる不活性粉末循環
調整式スポット直径(55/80 µm)と詳細なプロセス分析
プレフォーム、マルチプレート、ハイブリッドデジタルチェーンによる部品コスト削減
義歯床
義歯床は、新しいTruPrint 1000を使って造形される各種歯科用途の例で、これらを明らかに向上したパフォーマンスとパーツ品質で実現できます。
医療応用
新しいTruPrint 1000は不活性粉末循環と造形部品の高密度・平滑面により、医療応用分野にも最適です。チタン粉末の品質を確保しオペレータの安全な環境での作業を可能にするため、保護された環境で粉末を保管することが重要です。TruPrint 1000は加工室内の酸素含有量が100 ppmでも動作可能なので、これにより医療機器に最適な品質を確保することができます。高速造形により、顧客ごとに異なるインプラントをわずか数時間で複数もプリントできます。
スパイラル式突き出しのデモ機
この製品は、TruTops Printビルドプロセッサのマシン性能向上とレーザ戦略最適化により、どのように非常に低い突き出し(15°~25°)を実現し、部品と表面の品質を保証できるかを示しています。
再加工に備えた義歯床
義歯床には切削盤用の測定点が付けられています。そうすることで、義歯床の特定のはめ合わせ領域を後処理として切削できるようになります。ここには、デンタルハイブリッド型プロセスチェーンが持つ可能性が表れています。
ステンレス 316L製ファンホイール/インペラホイール
図示するファンホイールの突き出し(最大10°)は、TruTops Printと組み合わせることで支持構造なしに造形でき、再加工の手間を減らせます。
部分床義歯(RPD)
TruPrint 1000なら、フィリグリー構造の部分床義歯(RPD)といったものでも、コバルトクロム合金を使い自由な設計で造形できます。新しい支持構造により、再加工もしやすくなりました。
プレフォームを使用した義歯床
TruPrint 1000のオプションであるプリフォームは、個々のシングルアバットメントを正確かつ迅速に製造するのに適しています。患者によって異なる部分だけがプリントされるため、部品コストも大幅に低下します。1つのプレフォームで最大64個のカスタマイズ型シングルアバットメントをプリントして、プレートから簡単に取り出すことができます。
プレフォームを使用した少量生産
TruPrint 1000では迅速かつ経済的な少量生産が可能です。サポート構造なしで、部品がプレフォーム上で積層造形されます。極めて細かいグリッド構造、精緻なダクトや統合型機能がわずかワンステップで実現します。例えば内側にあるジョイントを介して、遊星がホルダ上で回転するようになっています。
TruPrint 1000
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実効ビルド容積(標準) | 直径 98 mm x 100 mm 高さ |
実効ビルド容積(オプション: ビルドスペース縮小) | 直径 48 mm x 100 mm 高さ |
加工可能な材質 | ステンレススチール、工具鋼、アルミニウム [1]、ニッケルベース、コバルトクロム、銅、チタン [1]、または貴金属の合金、アモルフメタル等の溶接可能な金属粉末。利用できる最新の材質およびパラメータに関する情報はお問合せください。[1] オプションのグローブボックス + 酸素センサー 高分解能と共にのみ。 |
加工品の最大レーザー出力(TRUMPF ファイバレーザー) | 200 W |
ビーム径(標準) | 80 μm |
ビーム径(電動光学系) | 55/80 μm |
層厚 | 20 - 60 μm |
構造比率 | 10 - 50 cm³/h |
電源および消費電力 | |
電源 (電圧) | 230 V |
電源(電流) | 7 A |
電気接続 (電流 - オプションMultilaser) | 9 A |
電源 (周波数) | 50/60 Hz |
保護ガス | 窒素、アルゴン |
構成 | |
寸法(幅 x 高 x 奥行) | 780 mm x 2050 mm x 1160 mm |
重量(マルチレーザオプション付き) | 最大 900 kg |
ダウンロード形式で用意された全製品バリエーションの技術データ。
TruTops Print
TRUMPFが販売しているTruTops Printは、TruPrintマシンを最大限に活用するための最適なソフトウェアソリューションです。
最新のユーザーインターフェースには全ての機能が見やすくまとめられており、どの機能にも迅速にアクセスすることが可能です。柔軟性が高く、Zセグメント化などのデータ作成が個々の状況に合わせて可能であるほか、直感的で分かりやすいパラメーター管理では、すべてのパラメーターにアクセスできるため、最高レベルの造形品質と再現性、支持構造を低減した突き出し構築可能性で最大限の効率と生産性が保証されます。WZA形式で作成した高品質のベクターデータは、内蔵されているBuildJob Viewerで確認できます。
ワークフローに合わせたデータ準備
TruTops Printは、シームレスなデータ準備のワークフローを実現するために、すでに多数のCAD/CAMシステムと接続されています。このため、データ作成ソフトウェアを非常に柔軟に選択できます。着手するワークフローにどのソリューションが最適なのか、ご自身で判断していただけます。
アプリケーションの技術的要件に応じて、TruPrint 1000に適切なオプションを装備することができます。
マルチレーザをオプション装備することで生産性が最大80 %向上します。それぞれ出力200 W、ビーム径55 µm/80 µmのTRUMPFファイバレーザ2体がビルドスペースに同時に光を当てることでフレキシブルな生産が可能になり、同時間内に生産できる部品数が最大80 %増加します。そのため納期が短縮され、受注に極めて柔軟に対応できるようになります。また、各輪郭に1体のレーザーから光が当てられるため、「継目」は全く発生しません。フルフィールドマルチレーザーは100 %のオーバーラップで動作します。
ビーム径を55 µmまたは80 µmに切り替えられます。これにより、最高の表面品質かまたは生産性向上かどちらを優先するか決められると共に、高反射材など従来よりさらに高いエネルギー密度を要する材料の加工が可能です。
このパッケージは、2000x1000仕様でも高度な粉末処理を可能にします。標準インターフェースによりassonic社製などの外部フィルタステーションや、パウダー準備ステーションと接続できます。粉体との接触を最小限に抑えることにより、粉末処理の安全性を自動的に高められます。不活性粉末循環は、酸素含有量を最大100 ppmに抑え、制御することで、チタンなどの反応性材料であっても加工ができます。粉末をシールドガス環境下にあるストックシリンダまたはオーバーフローコンテナ内で搬送することも、さらに別の容器にふるい分けることも可能です。
受注のピークを柔軟に緩和して、オペレータの介入なしで機械の稼働時間を延長する手段として、 マルチプレートが用意されています。このオプション装備を使用すれば、最大4枚の基板プレートをビルドシリンダに収納して、造形プロセスを停止させることなく、基板プレートを自動的に交換できるようになります。また、最初のビルドジョブを終了して、次のジョブを開始する際には、マシンソフトウェアの全自動サポートも受けることができます。完成したビルドジョブは、オーバーフローコンテナに集められます。
カスタマイズ型シングルアバットメントを高精度で迅速に製造するには、オプションのプレフォームが適しています。患者によって異なる部分だけがプリントされるため、部品コストも大幅に低下します。1つのプレフォームで最大64個のカスタマイズ型シングルアバットメントをプリントして、プレートから簡単に取り出すことができます。歯科業界での積層造形を産業レベルに高める上で、自動プレフォーム検出は重要な鍵となる技術です。
TruPrintビルドチャンバーに統合されたカメラと自動画像処理を介して、粉末床を自動的に監視することができます。それにより、部品の状態を常に把握し、品質パラメータを一層毎に分析することが可能になります。
TruPrintには検証による証明義務を果たすための様々なオプションをご用意しています。マルチレーザやスキャンフィールドキャリブレーションにも対応するレーザパウダーキャリブレーションにより、再校正し、測定結果を文書に記録することが可能です。
TruPrintモニタリング
TRUMPFのAIを活用したモニタリングソリューションを使えば、TruPrintマシンのビルドプロセスの監視と分析、キャリブレートを簡単に行って、生産効率と部品品質をさらに向上させることができます。高度なモニタリングにより、センサーベースのデータの表示と評価が可能になります。ラインナップには、プロセス/コンディション/パフォーマンスモニタリング向けのソリューションが含まれています。モニタリング結果は、直接TruPrintマシンのHMIで見ることも、モニタリングアナライザを使ってオフラインで評価することもできます。TruTops Monitorでは透明性が得られるだけではなく、PCまたはタブレットを経由してリモートアクセスも可能になります。また、OPC UAインターフェースが備わっているため、ご使用になるソフトウェアソリューションと極めて柔軟にリンクさせることができます。追加で使用可能になるキャリブレーション機能で、建設作業開始前に最適な生産条件のプロセス関連パラメータを確認できます。
粉末とパラメータ
高品質の金属粉末は、積層造形における信頼性の高いプロセス条件の基礎となります。推奨される粉末に適切なパラメータを組み合わせることで、3Dプリントで作られる部品に高品質な材料特性がもたらされます。
国によっては、この製品ラインナップと製品情報が異なる場合があります。技術、装備、価格及び提供アクセサリーは変更されることがあります。 現地担当者に問い合わせて、国内で製品を入手できるかどうかを確認してください。
このホワイトペーパーでは、積層造形による純タングステンの処理について詳しく記載されています。タングステンは、医療技術において、コンピュータ断層撮影などのイメージングシステムのコリメータやコンポーネントによく使用される材料です。これらのアプリケーションの製造には課題がいくつかありますが、積層造形であれば難なく対応することが可能です。