このトップモデルにはTRUMPFマーキングシステムとしては初めて、ポリマーセメントプレートを中核構成部品とした、安定性が高く産業利用に適した構造が装備されています。TruMark Station 7000にはそれに加えて、TRUMPFマーキングステーションのそれ以外の全ての利点も当然のことながら備わっています。その主な例としては、機械フレーム統合型のレーザー電源ユニットや、周囲マーキング用の統合型回転軸が挙げられます。システムの機能はリモートサービスを介して監視することができます – お客様によるアクティベーション後、弊社のサービスエキスパートが迅速にお手伝いいたします。
大量生産に適用
内寸が大きいマーキングレーザシステムTruMark Station 7000では、ほぼ全てのアプリケーションで広いスペースを確保することができます。その際、レーザー安全を確保しながら大型又は最大75 kgまでの重い単一部品のマーキングを行うのか、あるいは並べて配置された大量の小型パーツをマーキングするのかは関係ありません。TruMark Station 7000では回転チェンジャシステムをオプション装備することで、主要工程と並行した装着と生産性の大幅な上昇というメリットが得られます。同システムは各側約35 kgまでの重い部品と治具に最適です。その他の回転軸として、最大重量20 kgまでの部品の円周マーキング処理を行うタイプも提供されています (マニュアルチャックの直径: 150 mm)。作業エリア全体にわたってアクセスが可能、優れたエルゴノミーが作業を快適にします。迅速で必要に応じて部分的に開閉可能な電動式ドアは安全性を保証し、生産性をさらに向上させます。高速軸により非生産時間が低く保たれます。TruMarkレーザに合わせて最適に調整された正確な煙・粒子集塵システムが備わっているため、レーザパワーが高い場合でもエミッションフリーの作業環境が保証されます。それに加えて、ポリマーセメントプレートを中核部品としたねじれ剛性の高いこのシステムでは、重い部品であっても卓越した振動抑制が保証されます。
大きな作業エリア及び多数のオプションを備えたこのステーションは大量のロット数に理想的であり、回転チェンジャを装備することでその威力が特に発揮されます。
考え抜かれたデザインのワークステーションでは、機械オペレータが疲労することなく作業を行うことができます。
軸操作のためのユーザインターフェース、レーザパラメーター、外部通信
正確な点吸引が行われるため、加工品でのレーザパワーに影響が及ぶことは全くありません。その結果、マーキング品質が一定に保たれます。
各用途に合わせて、様々なTRUMPFレーザー装置、パルス時間と出力クラスを柔軟にステーションと組み合わせることができるため、完璧なアプリケーション結果が実現します。
振動抑制効果のあるポリマーセメントプレートと回転チェンジャユニットが組み合わされているため、サイクルタイムに並行したマーキングに影響を及ぼすことなく、重い部品のローディングと加工を同時に行うことができます。
変色
大きな作業エリアを有するTruMark Station 7000では、洗濯機のプラスチック製操作パネルに、UVマーキングレーザーで素早く簡単にマーキングを施すことができます。暗色でコントラストの強い目盛り、型式名及びブランド名が明るい色の操作パネル上に生み出されます。またこの工程ではプラスチックが発泡しないため、操作パネルの滑らかな手触りが得られます。
精緻な医療用製品の正確なマーキング
TruMark Station 7000は、医療技術分野の極めて精緻で、曲面を有することも多い製品であっても、一定の高品質でマーキングを行います。その例として、神経外科用インプラントが上に示されています。
アニーリング
局所的に加熱を行うことで加工品の表面が変色します。材質及び入熱に応じて、アニーリング色が変化します。表面は滑らかなままであるため、汚れが付着することはありません。
エングレービング
エングレービングでは、レーザ光線で基材の一部を除去することにより、くぼみが形成されます。これは急勾配なエッジに沿って、あるいは斜面に沿って施すことができます。
変色
材料とレーザ波長を最適に調整することにより、色素分子を意図的に変色または退色させることができます。表面は滑らかなままです。金属材料に加えて木材や皮革などの有機材料もTRUMPFマーキングレーザで加工することができます。
表面加工
レーザを使って表面に機能的な構造を持たせたり、クリーニングしたりすることができます。例えばレーザー溶接などの後続プロセスへの準備として、さび、オイルやリン酸層を除去することができます。
構造化表面
レーザを使って表面に機能的な構造を持たせることができます。表面に非常に小さな溶融突起の構造が施されていると、材料特性を維持したまま高い付着性を得ることができます。連結部品に微細な凹形状のくぼみをつけて構造化することにより、同量の潤滑剤で走行特性が大幅に向上します。
アブレーション
アブレーションは、基板上に形成された色合いが強く異なる多層プラスチックの薄膜層を部分的に除去することができます。このプロセスにより、自動車産業で使用されている「デイ&ナイトデザイン」が可能になります。
発泡
発泡ではレーザがプラスチックを加熱し、これにより短い溶融プロセスが生じます。後続する冷却プロセス中に小さな気泡が生じ、これらの気泡が入射光を拡散的に反射します。このレーザマーキング方法では、気品のあるマークが生まれます。
TruMark Station 7000
|
TruMark Station 7000とローテーションチェンジャー
|
|
---|---|---|
ワークの仕様 | ||
最大 Y 軸非装備加工品寸法 (幅 x 高 x 奥行) | 1000 mm x 450* mm x 650 mm * レーザと光学ユニットにより異なります | - |
最大 Y 軸装備加工品寸法 (幅 x 高 x 奥行) | 960 mm x 450 mm x 375 mm * レーザと光学ユニットにより異なります | - |
ターンテーブルの直径 | - | 770 mm |
最大加工品重量 | - | 35 kg 各側 |
最大加工品重量 (Y軸無し) | 100 kg | - |
最大加工品重量 (Y軸有り) | 50 kg | - |
使用可能なモータ軸 | ||
Z方向移動距離 | 500 mm | 500 mm |
X軸移動量 | 650 mm | 650 mm |
Y方向移動距離 | 350 mm (回転チェンジャでは使用不可能) | - |
移動速度 Z | 6 m/min (TruMicro Markの場合2.7 m/min) | 6 m/min |
X方向移動速度 | 6 m/min | 6 m/min |
Y方向移動速度 | 6 m/min | - |
ワークステーションの寸法および重量 | ||
ワークステーションの寸法 (幅 x 高 x 奥) | 1150 mm x 2000 / 2525 mm x 1420* mm * 回転チェンジャ バージョン 1625 mm | 1150 mm x 2000 / 2525 mm x 1625 mm |
ダウンロード形式で用意された全製品バリエーションの技術データ。
TruTops Mark
マーキングソフトウェアTruTops Markにより、TruMarkレーザでのマーキングを非常に簡単に行うことができます。TruTops Markのプログラムには、マーキングソフトウェア、CADエディタ、レーザパラメーターとインターフェースの管理、QuickFlowによるシーケンスプログラミングおよび診断ツールが含まれています。直観的なユーザインターフェースから全ての機能を操作することができます。CADエディタでは、図形要素を簡単に描画および配置することができます。レーザパラメーター用データベースにより、最適なパラメーターを何回でも繰り返し使用することができます。QuickFlowのシーケンスプログラミングで「ピック・アンド・ドロップ」プログラムを作成すれば、最初から最後までマーキングサイクル全体を制御することができます。診断ツールは、センサーにより検出されたアナログ測定値の可視化と分析を行います。
TruTops Mark 3D
当社のマーキングソフトウェアTruTops Mark 3Dは、使いやすい操作とプロセス時間の大幅な短縮が魅力です。これからはアプリケーションに応じて、複数のマーキング対象物を単一のレーザー装置で大量に処理できるようになります。それには特に、これまでは複数のレーザーが必要であったケースが当てはまります。その結果、斜面や曲面などの三次元表面のマーキングが極めて簡単かつ効率的になります。パッケージにはマーキングソフトウェアに加えて、独自に加工品を作成して3Dマーキング用の図面を導き出すことができる極めて充実した3D-CADエディタが含まれています。
TruTops Markモジュールインタフェース
TruTops Markモジュールインタフェース (TTM-MI) により、TruTops Markユーザインタフェースのコンテンツ、外観、配置を好みに合わせて自由自在にカスタマイズできます。これにより生産チェーン及びプロセスチェーン全体にわたる操作を個人用にカスタマイズできるようになります。さらにソフトウェアモジュールを使用すると、データベース、測定技術及びその他の要素からなる既存システム全体に、マーキングレーザをいとも簡単に統合することができます。
TruMark Station 7000は多数のTRUMPFマーキングレーザシリーズと組み合わせることができ、あらゆる用途に最適なソリューションを提供します。
TruMark Station 7000向けに用意されているその他のオプションにより、生産プロセスの最適化が実現し、使いやすさが向上します。
TRUMPFの画像処理システムVisionLineにより、プロセスの安全性が高まります。VisionLineが部品の位置を検出することで、位置の正しいマーキングが保証されます。マーキングされたコードの読み取りと点検も可能です。モジュール構造になっているため、様々な状況に対応可能です。カメラがスキャナーレンズを通して監視する場合でも、カメラが側面に設置されている場合でも、使用するカメラが1台の場合でも2台の場合でも、全く問題ありません。
オプションの回転軸を使用すると、円筒状の加工品でも高品質のマーキングが可能になります。ステッピングモータを搭載した回転軸により、部品の円周マーキングが可能になります。
機械フレームに取り付けられたプログラム制御のサーボドライブで駆動するキャリッジにより、部品を正確に位置決めできます。移動経路は375 mm、繰り返し精度の代表値は± 0.025 mm、移動速度は15 m/minです。
作業エリアで使用される正確な点吸引では、そのフィルタを差圧センサーで監視することができます。
異常時にはTRUMPFのサービスエキスパートが、リモート接続を介してレーザ装置に主体的に手を加えます。多くの場合、こうして異常を直接解決するか、スペアパーツが届くまで生産を継続できるようにレーザ装置の構成を変更します。
タッチスクリーンをオプション装備することで、制御が更に簡単になり、生産性が向上します。それと同時に、様々な機能ボタンを備えた新デザインの操作パネルにより、直感的なハンドリングと簡単なセットアップモードが実現します。
国によっては、この製品ラインナップと製品情報が異なる場合があります。技術、装備、価格及び提供アクセサリーは変更されることがあります。 現地担当者に問い合わせて、国内で製品を入手できるかどうかを確認してください。