グリーンの波長は銅に極めて吸収されやすい特性を持っており、室温での吸収率は赤外線の6倍にもなります。従って、グリーンの波長を持つTruDiskを使用すれば、銅を安定性が極めて高い状態でスパッターの発生をほぼゼロに抑えながら溶接することが可能になります。その際には、溶接シームと溶接した部品自体の品質に対する最高レベルの要件が満たされます。
銅溶接用のグリーンレーザー光
グリーンの波長では、材料表面の特性に左右されることなく、銅やその他の高反射材を効率的かつ高品質に、しかも極めて生産的に溶接することができます。スパッターの発生は最小限に抑えられます。同時に、最大限の再現性というメリットも得られます。スポット溶接であれシーム溶接であれ、グリーンレーザー光では熱伝導溶接と溶接深さが一定の深溶け込み溶接が確実に実現します。さらにTRUMPFでは、定評のあるTruDiskディスクレーザー技術、複数の光ファイバーレーザー出力箇所、加工光学ヘッドと高度なセンサーに基づいたフルパッケージが調節済みで提供されることもユーザーにとっての利点です。
グリーンレーザーがスパッターの発生がごくわずかな高品質銅溶接の基礎となります。
研磨、酸化処理や研削などの銅表面処理方法の種類を問わず、グリーンのレーザ光により卓越した仕上がりが常に得られます。
グリーンのレーザー光であっても、パルスレーザー又はCWレーザーから選択して、自分の要件に最適に合わせることができます。
安定した熱伝導溶接と溶接深さが一定の深溶け込み溶接からメリットが得られます。
弊社のIR TruDiskレーザーの特徴は、耐用性が長いことと堅牢であることです。グリーンの波長を持つTruDiskレーザーでも100%の信頼性を得ることができます。
銅への入熱量がわずかであるため、部品の歪みが最小限に抑えられるというメリットが得られ、周辺のプラスチックコンポーネントの変形が防止されます。
スパッターがほぼ発生せず安定した銅溶接
グリーン波長のTruDiskレーザーは、高生産性を持つスキャン付き装置にも適しています 高品質のレーザー光線により、作業距離が大きくスキャンフィールドが広いスキャナーにもご使用できます。TRUMPFはレーザー、光ファイバー、焦点合わせ光学ユニットとセンサーから成るフルパッケージを、グリーン波長向けに調整し提供しています
TruDisk 2021による銅フィルムの熱伝導溶接
TruDisk 2021は銅フィルムと薄い銅板の熱伝導溶接を高い送り速度で確実に行う工程に最適です。この画像には、送り速度10 m/minでの溶接で生み出された表ビードとシームの研磨断面が写っています。
ダイレクトカッパーボンド (DCB)
グリーンの波長を持つTruDiskは薄い材料も、下部構造に影響を与えることなく溶接します。この利点を活用して、例えば基板上にある銅導体路に、その下にあるセラミックを損傷することなく、テープやワイヤを使用して接触することができます。
バッテリー多層箔の溶接
TruDisk 2021を使用すれば、100枚の銅箔から成るバッテリー多層箔を溶接することができます。均一な継目表面が得られるほか、プロセス速度が高いため入熱量もごくわずかに抑えられます。左図には、ドロスのない均一な表面ビードが表示されています。右のカット断面には、接合断面積が広くピットのない接合部が表示されています。
純銅、銅合金と貴金属の3Dプリント
グリーンのレーザ光と積層造形システムを巧みに組み合わせることで、安定した純銅の3Dプリントを実現し、銅合金又は貴金属を高い生産性で加工できるようになります。3Dプリントした銅インダクタの電気伝導率も、3Dプリントしたトランジスタクーラーの熱伝導率も、従来の銅と同一レベルに達します。また、アプリケーションの密度と表面粗度でも卓越した値が得られます。TRUMPFのTruPrint 1000 Green Editionでは、TruPrint 1000とTruDisk 1020の魅力が組み合わされています。
様々な表面
グリーンの波長を持つTruDiskでは、515 nmの波長の効果でプロセスの安定度が高まるため、銅の溶接が表面特性に左右されることなく一定品質で実現し、生産において高い加工安定性が保証されます。しかも、表面特性をサンドブラストや錫めっきなどの方法で均一化する準備作業は、多くの場合必要ありません。
レーザ溶接された電気接点
TruDisk Pulseでは、デリケートな電子部品であっても確実に溶接することができます。赤外レーザと比較して、グリーンの波長ではスパッタを95 %以上削減することが可能です。これにより、短絡とそれに伴う部品の故障が効果的に防止されます。
TruDisk Pulse 221
製品を比較
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TruDisk Pulse 421
製品を比較
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TruDisk 1020
製品を比較
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TruDisk 2021
製品を比較
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TruDisk 3022
製品を比較
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レーザパラメーター | |||||
レーザパワー | 200 W 1 | 400 W 1 | 1000 W 1 | 2000 W 1 | 3000 W 1 |
一定の周辺温度での 8 時間以上の公称出力での出力恒常性タイプ | - | - | ± 0.5 % | ± 0.5 % | ± 0.5 % |
一定の周辺温度での 8 時間以上の公称出力での最大出力恒常性 | - | - | ± 1 % | ± 1 % | ± 1 % |
連続的に調整可能な出力範囲 | - | - | 30 W アクティブパワーコントロール | 60 W - 2000 W アクティブパワーコントロール | 90 W - 3000 W アクティブパワーコントロール |
LLK 長さ 10 mの場合の最大パルスピーク出力 | 2 kW | 4 kW | - | - | - |
LLKの長さ 10 mの場合の最大パルスエネルギー | 20 J | 40 J | - | - | - |
最大デューティ比 | 10 % | 10 % | - | - | - |
調節可能なパルス時間 | 0.3 ms - 50 ms | 0.3 ms - 50 ms | - | - | - |
LLKへの入力におけるビーム品質 | 4 mm▪mrad | 4 mm▪mrad | 2 mm▪mrad | 4 mm▪mrad | 6 mm▪mrad |
ビーム開口数 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
波長 | 515 nm | 515 nm | 515 nm | 515 nm | 515 nm |
レーザ光ケーブル最小直径 | 100 μm | 100 μm | 50 μm | 100 μm | 150 μm |
構成 | |||||
幅 | 1340 mm | 1340 mm | 1340 mm | 1340 mm | 1340 mm |
高さ | 1430 mm | 1430 mm | 1430 mm | 1430 mm | 1430 mm |
深さ | 725 mm | 725 mm | 725 mm | 725 mm | 725 mm |
最大レーザ光ケーブル数 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
設置状況 | |||||
保護タイプ | IP54 | IP54 | IP54 | IP54 | IP54 |
周辺温度 | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C |
TruDisk Pulse 221
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TruDisk Pulse 421
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TruDisk 1020
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TruDisk 2021
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TruDisk 3022
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レーザパラメーター | |||||
レーザパワー | 200 W 1 | 400 W 1 | 1000 W 1 | 2000 W 1 | 3000 W 1 |
一定の周辺温度での 8 時間以上の公称出力での出力恒常性タイプ | - | - | ± 0.5 % | ± 0.5 % | ± 0.5 % |
一定の周辺温度での 8 時間以上の公称出力での最大出力恒常性 | - | - | ± 1 % | ± 1 % | ± 1 % |
連続的に調整可能な出力範囲 | - | - | 30 W アクティブパワーコントロール | 60 W - 2000 W アクティブパワーコントロール | 90 W - 3000 W アクティブパワーコントロール |
LLK 長さ 10 mの場合の最大パルスピーク出力 | 2 kW | 4 kW | - | - | - |
LLKの長さ 10 mの場合の最大パルスエネルギー | 20 J | 40 J | - | - | - |
最大デューティ比 | 10 % | 10 % | - | - | - |
調節可能なパルス時間 | 0.3 ms - 50 ms | 0.3 ms - 50 ms | - | - | - |
LLKへの入力におけるビーム品質 | 4 mm▪mrad | 4 mm▪mrad | 2 mm▪mrad | 4 mm▪mrad | 6 mm▪mrad |
ビーム開口数 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0.1 |
波長 | 515 nm | 515 nm | 515 nm | 515 nm | 515 nm |
レーザ光ケーブル最小直径 | 100 μm | 100 μm | 50 μm | 100 μm | 150 μm |
構成 | |||||
幅 | 1340 mm | 1340 mm | 1340 mm | 1340 mm | 1340 mm |
高さ | 1430 mm | 1430 mm | 1430 mm | 1430 mm | 1430 mm |
深さ | 725 mm | 725 mm | 725 mm | 725 mm | 725 mm |
最大レーザ光ケーブル数 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
設置状況 | |||||
保護タイプ | IP54 | IP54 | IP54 | IP54 | IP54 |
周辺温度 | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C | 10 °C - 50 °C |
ダウンロード形式で用意された全製品バリエーションの技術データ。
TruControl
TruControlは、迅速で簡単な操作を可能にするTRUMPF固体レーザ向けの制御ソフトウェアです。パルス波形は個々のアプリケーションに合わせてプログラミングすることができます。レーザ出力はリアルタイムで制御され、加工結果は極めて高い再現性が保証されます。オプションのデータ保管モジュールには、品質に関連する全データを記録するため、生産製品の重要な品質データを長年経過した後も追跡することができます。
外部コントローラがある場合、TruControlは一般的なインタフェースを介してそれらと通信します。入力は操作パネルのタッチスクリーン又はパネルPCを介して行われます。イーサネットを介してレーザ装置をネットワークに組み込み、複数のPCを接続することが可能です。
マニュアル制御に代わり、グリーンの波長を持つTruDiskの出力をリアルタイムで制御することが可能です。アクティブレーザ出力制御がレーザ出力を誤差+/- 1 %の範囲内に安定させることで、プロセスは周辺環境の変化に影響されることなく一定に保たれます。レーザの使用期間中すべてにおいて、市場で最高とされる出力安定性が保たれます。
TruDiskレーザを機械または生産ラインに設置する時には、インタフェースが大きな役割を果たします。そのためTRUMPF固体レーザでは、あらゆる一般的なフィールドバスシステムに対応するインタフェースを提供しています。その他の入手可能な装備: リアルタイムインタフェース、パラレルデジタルI/O、プロセスセンサー用インタフェース、OPC UA ソフトウェアインタフェース、アナログ入力カード、高度なTRUMPF光学ユニット用インタフェース。
異常時にはTRUMPFのサービスエキスパートが、リモート接続を介してレーザ装置に主体的に手を加えます。多くの場合、こうして異常を直接解決するか、スペアパーツが届くまで生産を継続できるようにレーザ装置の構成を変更します。このため最大限の可用性を実現できます。
加工光学ヘッド及び光ファイバーは、レーザの冷却水を介して簡単かつ快適に冷却することができます。そのため、別の冷却装置は必要ありません。
独自のインタフェースを介して、高度な光学ユニットをレーザ装置と同期化することができます。それにより、スキャナー光学系PFOなどを、用途に合わせて最適に利用することができます。加工光学ヘッドのプログラミングは、レーザ制御ユニットを介して快適に行うことができます。PCやコントローラを追加する必要はありません。
レーザネットワークに、それぞれ最大2つのワークステーションを持つ単一又は複数のレーザを結合することができます。その際レーザは出力を複数のステーションに分割するか、交互に各ステーションにフル出力を供給します。その結果、溶接やカッティングなどの異なるアプリケーションを相互に組み合わせることも可能になります。
レーザでのフレキシブルな設計ができるように、ビームガイドは多くの選択肢が用意されています。プラグ&プレイにより、光ファイバーを様々なワークステーションに極めて簡単に接続することができます。その際には、最大2つある光ファイバー接続口の数を選択します。レーザ出力は柔軟に照射口に分配することができます。こうして、複数のワークステーションでレーザ出力が分割された状態で同時に稼働するか、順々に100%のレーザ出力で稼働することになります。
データベースWeldAssistでは、様々な材質と焦点直径用の溶接パラメータが提供されています。これにより、レーザーアプリケーションの変更が頻繁に行われる場合でも簡単にセットアップできるようになります。
画像処理
TRUMPFの画像処理VisionLineは部品の特徴を検出し、確実に正しい場所を溶接するようにします。
TRUMPFでは、レーザから加工品に至るまで、ビームガイドに必要となるあらゆるコンポーネントを提供しています。この他、様々な焦点合わせ光学ユニットも提供してしており、これらの光学部品の精度と信頼性は長年にわたり産業分野で実証されています。光学ユニットは、スタンドアロン型加工ステーションあるいは生産ライン内のどちらにも簡単に統合することができます。そのモジュール式構造により、光学ユニットはレーザタイプ及び様々な加工状況に適合させることができます。
焦点合わせ光学ユニット
グリーンの波長によるCWレーザー溶接であれパルスレーザー溶接であれ、TRUMPFの堅牢な焦点合わせ光学ユニットにより、高品質の加工結果を確実に得ることができます!
スキャナー光学系
リモート加工に理想的な光学ユニット
国によっては、この製品ラインナップと製品情報が異なる場合があります。技術、装備、価格及び提供アクセサリーは変更されることがあります。 現地担当者に問い合わせて、国内で製品を入手できるかどうかを確認してください。
脚注-
加工品でのレーザパワーは、光学系の設定によって公称出力と異なることがあります。