2024年7月1日に決算期を迎えた2023/24事業年度は、TRUMPFグループにとって非常に困難な年度となりました。受注額は、前年度の51億ユーロから47億ユーロに減少しました。売上高も、前年度の54億ユーロを下回る52億ユーロとなりました。その結果、営業利益は6億1500万ユーロから4億9400万ユーロに減少しました。営業利益率は、前年度の10.9パーセントから9.5パーセントに減少しました。
この数字の主な原因は、世界経済の景気後退と地政学的に不安定な状況ですが、当社ではこれを受けて、材料費と人件費に関して徹底した措置を講じざるを得なくなりました。101年にわたる社史の中で過去にもあったことではありますが、TRUMPFは利益向上を目的として、断固とした行動を素早くとりました。この方針は、現事業年度も継続していくことになっています。
それにもかかわらず、当社は研究に強い企業であり続けており、景気が厳しい時代であっても新しいことに投資しています。この姿勢は、今回の年次報告書から読み取ることができます。同報告書では、半導体分野だけでなく、太陽光発電やその他の製品セグメントでのプラズマアプリケーションについて詳細に書かれていますが、これには、ドイツ・フライブルクとポーランド・ワルシャワのTRUMPFエレクトロニクス事業部門が非常に大きな貢献を果たしています。
なお表紙では、ヘルメットを被ったスペースガール、熱帯の鳥とオーバーオールに付いたTRUMPFロゴがモチーフになっていますが、これは英国のグラフィックアーティストRocket01によるものです。その構成要素は、超短パルスレーザや850 nmダイオードなど、どれもTRUMPFと関係のあるものになっています。
このコミカルな絵は、同氏が2023年春に、当社のスペインの現地法人に新社屋の営業開始を記念して贈ったものです。豊かな想像力と未来(しかも女性が活躍する未来)を信じる力に満ち溢れているとは思いませんか?
プラズマの世界を巡る旅をお楽しみください。
ニコラ・ライビンガー = カミュラー