
小さなノズルが生み出した大きな効果
米国の委託生産業者Custom Laserでは、TruLaser 5030 fiberに追加した小さな装備が大きなメリットをもたらしました。同社はHighspeed Ecoノズルを組み合わせることで、時間と窒素の節約に成功しています。
課題
Custom Laserでは既に12台ものレーザ切断機を所有していましたが、それに満足することなく更に上のレベルに達することを、正確に言うと生産現場での無駄を減らすことを目指していました。具体的には、厚い軟鋼とステンレスプレートのレーザ切断での窒素消費量の削減、スループットの維持、そして時間の節約を同時に達成することが目標として立てられました。しかも、それに掛かる手間は最小限に抑え、 それと並行して、平坦性、酸化とバリ形成の面で品質を可能な限り大幅に高めることも求められました。
解決策
この高い要求水準を小さなパーツであるTRUMPFのHighspeed Ecoノズルが満たし、Custom Laserではアシストガスの節約が最大70パーセントに達しています。特許取得済みの設計が採用されたモジュール構造のノズルは加工パーツに見事に着地し、カバーが材料に極めて密着しながら滑らかに移動するため、アシストガスがほとんど漏れることなく直接カーフに届きます。その結果、溶融した材料をカーフから除去するのに必要なガス圧が最大60パーセント減少します。また、Highspeed Ecoを使用した溶断では、送り速度が場合によっては標準的な方法の2倍になるほか、結果も最適になり、滑らかで均一なエッジが得られ、下側の酸化が最小限に抑えられ、鋭角であってもバリ形成が大幅に減少します。
実行
Custom LaserのTruLaser 5030 fiberに新しいHighspeed Ecoノズルを追加装備するのはたった1日の作業でしたが、同社に持続的な効果をもたらしました。この革新的な切断方式を採用することで、Custom Laserでは厚めのカーボン素材とステンレスの切断速度を大幅に高めることに成功しており、場合によっては1分間当たりの切断速度が250センチメートル以上向上しています。それに加えて、ピアシングの制御がカーボン素材用に酸素を使用する場合よりも向上しています。
展望
TruLaser 5000シリーズの全機械、そして3000シリーズの一部の機械に適しているHighspeed Ecoを採用したことで、Custom Laserは将来に向けて13台目のレーザ切断機を手に入れたと言っても過言ではありません。持続的にコストを削減し、生産でのガス消費量を減少しながら成長していく上で役立つことが見込まれます。