解決策
2022年初頭にフルオートパネルベンダー TruBend Center 7020を導入して以来、KUIPERS technologies社は自社機械設備の能力を拡充し、自動化度を高めました。「この設備はネスティング高さが350 mmで、当社が求める要件に合致しています」と、ミハエル クイパス氏は説明します。特にハウジング・電気部品・農業機械の製造では、複雑な形状が当たり前のこととなっています。「従来の加工では、薄い材料を何度も曲げ加工にかけたりRを付けたりすることは本当に難題で、多くの不良品を出してようやく克服できるということが往々にしてありました」とクイパス氏は語ります。「それが、TruBend Center 7020を使って今ではこのパーツを自動製造できるようになりました。」
高い生産性の確保、それによる全体のスループットタイム短縮を、たとえば回転パーツマニピュレータにより実現できます。回転パーツマニピュレータは板金を固定して回転させ、必要な位置に完全自動で配置します。内蔵型ツールチェンジャー ToolMaster Bendもまた、スピード向上をもたらします。「加えて、 セットアッププロセスを3段階も省くことができるんですよ」と、クイパス氏は言います。曲げプロセスが自動で行われている間に、従業員は品質管理や繊細な製品梱包に取り掛かることができます。
品質も同様に、TruBend Center 7020は非常に高い要求を満たしているとクイパス氏は説明します。「マシンは正確で、何よりも繰り返し精度の高い結果を出しています。私にとって重要なのは、だからこそ、連続生産で100個生産したとしてどれも1個目と同様に良い品質であることです。」精度の面では、非接触レーザ式ACP角度測定システムが特にこれを保証しており、 レーザがシート上に線を投影し、カメラが角度を検出します。「スクリーン上の曲げ線のシミュレーションは安全にもつながります」とミハエル クイパス氏は説明します。
実行
TruBend Center 7020にはローディング・アンローディングロボットが装備されています。KUIPERS社では、およそ4,500トンも収納可能なSTOPA高ベイ倉庫にTRUMPFの各種2Dレーザ切断システムと多数のパンチ・レーザ複合加工機が接続されています。「実際に経験したからこそ分かったことですが、パネルベンダーを高ベイ倉庫に接続しても意味はありませんでした」とミハエル クイパス氏は説明します。「エアベンドと比べて、TruBend Center 7020はすでに生産性が大きく向上しています。」
このコンパクトシステムなら、これまでは手作業でしかできなかった、多岐に渡る小型の部品を加工できます。「今のうちに経験を積み、規模を広げていきたいと思います」とクイパス氏は語ります。これに必要となるノウハウの構築は、主に社内で、会社のマシンで行われます。「TRUMPFのトレーニングスタッフやサービスエンジニアがこのために当社にきてくれるので、 こちらとしては重宝しています。3シフト制にしているため複数の従業員にトレーニングを受けさせなければなりません。そのため、ディッツィンゲンまでの出張にかける時間を節約したいというのが念頭にあります」と、クイパス氏は説明します。