TruTops Fab Logisticで材料の流れを円滑に
DAX MetallForm社では、板金分野における総合的なサービスを提供しています。同社のグループ会社であるIntro社は、機械の設計、構築、組立のサポートをお客様に提供しています。成長に伴い、既存プロセスは限界に達しました。特に小型部品のハンドリングは、生産速度を遅らせる原因となっていました。TRUMPFのインテリジェントなイントラロジスティクスソリューション「TruTops Fab Logistic」とJungheinrich社の無人搬送システムを組み合わせることにより、DAX社はこの問題にうまく対処できるようになりました。このトータルソリューションにより、大型倉庫の外にあるマシンやワークステーションも初めて自動化されたマテリアルフローに統合できるようになりました。TruTops Fabによるルートと時間を最適化した完全自動の材料計画と、Jungheinrich社の自動部品搬送を組み合わせることにより、効率を大幅に向上させることができます。
課題
年間成長率10~20%のDAX社では、自社の既存プロセスが限界に近づいています。特に小型部品のハンドリングでは、生産速度が抑制されてしまいます。このような単純な部品でも競争力を維持するためには、作業量を減らすことが重要です。
取締役であるフランク・シュミッツ氏は、TruLaser 3040を完全自動の大型倉庫に統合することには満足しませんでした。「単独ソリューションとしての大型倉庫のコンセプトに十分納得できません。それに完全に依存しまうと、当社の柔軟性が大きく制限されてしまうと考えています。」そこで、TRUMPFスマートファクトリーのコンサルタントが、大型倉庫と新しいイントラロジスティクスソリューション「TruTops Fab Logistic」との組み合わせを提案すると、シュミッツ氏も関心を寄せました。大型倉庫の外にあるマシンやワークステーションも自動化されたマテリアルフローに統合できるという点が、シュミッツ氏がTRUMPFのトータルソリューションを選択するうえで決定的な要因となったのです。
解決策
イントラロジスティクスソリューションは、TruTops Fabの生産プランに直接統合されます。これまでは、機械オペレータは材料の供給や搬送計画を考慮に入れる必要がありましたが、このソフトウェアを使用すれば、このような追加の作業は不要になります。
PCやタブレットに搭載された直感的なソフトウェアインタフェースから、作業者はバーコードスキャナを使ってレーザ装置で製造されたパーツをパレットに「結合」し、ドッキングステーションに挿入します。このインテリジェントなストレージステーションは、センサーを使ってパレットを検知し、材料の入庫を直接TruTops Fabに報告します。その後、材料搬送の計画は、ルートや時間を最適化し、優先順位を考慮した上で、完全自動で行われます。
TruTops Fabは搬送オーダーを作成し、Jungheinrich社の無人搬送システムのコントローラに送信します。従って、お客様は自動化された計画の利点だけでなく、自動化された部品搬送による利点も活用できます。
実行
DAX社では、Jungheinrich社の無人搬送システムが1時間に約22回の搬送を行っています。このシステムは、パレット上やメッシュワイヤーボックス内の小型部品を、レーザ加工機や大型倉庫やバッファ倉庫から2台の曲げプレス、あるいは掘削、スレッドカッティング、研削などの手動ワークステーションに搬送します。
TruTops Fabからの搬送オーダーは、オペレータ、パレットジャッキ又はフォークリフトに割り当てることもできます。そのため、DAX社では混合作業を行っています: 小型部品については無人搬送システムを使用して完全自動で搬送し、大型部品については従業員がこれまで通りパレットジャッキやフォークリフトを使ってAからBに運んでいます。新しいイントラロジスティクスシステムの効率の良さは、すでにテスト運転の段階でも確証されています。フランク・シュミッツ氏は「このインテリジェントな解決策により、セットアップ時間を20%、スループットタイムを約25%短縮するという目標をまもなく達成できるでしょう」と自信を持っています。
展望
TRUMPFの従業員は板金の世界に精通しており、最初の構想から実装まで、専門知識のある大切なパートナーとして支えてくれました。材料の流れの分析からAGVの統合まで、完璧なサポートを受けることができました」と、フランク・シュミッツ氏は述べています。新しい解決策をさらに発展させる理由は十分あります。生産全体が新しいプロセスに移行したら、直ぐに溶接・組立領域も完全にデジタル化する必要があります。そのため、さらにドッキングステーションを設置し、2台目の無人搬送車の試運転を行う予定です。