ソリューション
TRUMPFでバッテリーパックのセクター管理を担当しているマウリッツ ミョラーは、BENTELER社が開発した冷却板内蔵バッテリーボックスの連続生産に向けて、テクノロジおよび応用分野のエキスパートチームの協力の下、パンチング、切断、曲げテクノロジによるフルオートプロセスチェーンを開発しています。レーザを使ったガス・ヘリウム漏れ欠陥なしのパーツ溶接は、TRUMPFが提供しているテクノロジ「BrightLine Weld」なら、可能です。BrightLine Weldを使用することで、連続生産の高い速度でもスパッターの発生を抑えながらステンレスを溶接することができます。 これにより、パーツの後処理が必要なくなるので、マシンや焦点合わせ光学系の保護につながります。BENTELER社としては、このテクノロジを使って、ガスやヘリウム漏れ欠陥なしの完璧な継目を作ることが重要な課題です。これについて、「プロセスの回転数が高いため、熱エネルギーを調整して投入する必要があります。そうすることでのみ、溶接中に安定した溶融槽を確保することができます」と、ミョラーは説明します。「穴が形成されてしまうことを、 BrightLine Weldが防いでくれます。」この開発の成功がきっかけで、BENTELER社の開発エンジニアとTRUMPFのエキスパートチームは、バッテリーボックスもアルミニウムも、レーザで溶接するという目標を掲げました。マウリッツ ミョラーとチームは、BENTELER社専用に、いわゆるマルチフォーカス光学系を開発しています。BrightLine Weldと組み合わせることにより、これまで実現不可能とされていたガス漏れ欠陥なしのアルミニウム溶接が可能になります。
実行
BENTELER社は、多岐にわたる分野で戦略的開発パートナーシップに頼っており、クリスティアン ブーゼ氏は次のように説明しています。「私たちは、自社の能力を補完してくれる会社をパートナーに選んでいます。私たちの顧客は、そうした補完により結集された専門知識を、とりわけ開発期間短縮の面で活用することができます。」そして、TRUMPFのバッテリーパックのセクター管理との協力関係では、同じ目線でのコミュニケーションを大切にしていると言います。「テクノロジのエキスパートチームとの協力や、応用分野に精通したエキスパートチームとのテスト機会が、TRUMPFの顧客として私たちに非常に力になっています。」そして、オープンなコミュニケーションと多くの信頼関係が、このような協力関係の基礎になっています。「合いさえすれば」と、ブーゼ氏は頷きます。「関係者全員が、協力することにより得られるものがあります。」