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ドイツ・ローゼンハイム近郊のプルッティングに拠点を置くBBW Lasertechnik GmbHは、革新的なレーザ加工を特長とする企業です。面積10,000平方メートル以上の生産現場に約50台のレーザ装置を備えた同社では、専門性が非常に高い分野向けに最先端の精密加工を行っています。ステントの切断から始まった同社の事業は発展し続け、現在ではEモビリティ向けのバッテリーモジュール製造に加えて、航空宇宙産業や半導体エレクトロニクスなどの分野向けの複雑な加工を行うに至っています。BBWのアンドレアス・ビュルガー社長は、次のように説明しています。「バッテリーのケース製造とセルの結合では、セルは非常にデリケートであるため、溶接プロセスのパラメーター枠が狭くなっています。必要なレーザ装置と加工方法もセルのタイプによって異なっています。」マルチレーザ加工での課題に対応し、顧客に常にカスタマイズ型ソリューションを提供することを目指しているBBWでは、最先端のレーザテクノロジーだけが社内に備えられています。しかもそれだけではありません。同社は現在数校の大学と協力しながら、ビームガイドなどのテーマについて研究しています。

BBW Lasertechnik GmbH

https://www.bbw-lasertechnik.de/

1997年に設立された家族経営企業BBW Lasertechnik GmbHは、革新的なレーザ加工をリードするスペシャリストです。BBWは、設立者で現在は副社長を務めているハンス・ビュルガー氏と、その息子のアンドレアス氏が共同で経営しています。妻のマリア氏と娘のクリスティーナ氏も同社で働いており、後者は人事・マーケティング部長を務めるに至っています。顧客に新しいアイデアを継続的に提供することを目指すビュルガー家の飽くなき好奇心を示すかのように、同社は独自の開発部と金属組織研究室を有しています。同社は、航空宇宙産業、Eモビリティ、医療技術、医薬品・バイオテクノロジーなどの複雑な業界に製品を提供しています。ドイツ・バイエルン州で受託製造業者として事業を展開している同社は、常に成長し続けており、生産施設面積も10,000平方メートル以上にまで拡大するに至っています。

業界
Eモビリティ、航空宇宙産業、半導体エレクトロニクス、医療技術や機械製造など向けのレーザ加工
従業員数
200
事業拠点
プルッティング(ドイツ・バイエルン州)
TRUMPF製品
  • TruFiber 2000
  • TruDisk 2 kW – 6 kW
  • TruMicro 5050 Femto Edition
  • TruLaser Cell 3000
  • TruLaser Cell 7020 / 7040
  • TruLaser Robot 5020 (TruLaser Weld 5000)
アプリケーション
  • レーザ溶接
  • レーザ精密切断
  • レーザ穴あけ
  • マイクロ加工

課題

レーザ業界は変化しており、今日競合他社との差別化を図るには、オーダーパーツを大ロットで溶接するだけでは不十分になっています。その代わりに、BBWでは顧客ニーズに個別に対応し、とりわけ比較的小さなニッチ市場でプロセスを開発し、レーザテクノロジーの限界を超えることに役立つことを目指しています。なぜならば、要件の高いオーダーでは精度の高い溶接プロセスが必要になりますが、レーザ技術もいつかは限界に達してしまうからです。 アンドレアス・ビュルガー社長は、次のように指摘しています。「当社はバッテリー技術、医療技術、半導体分野のエレクトロニクスや航空宇宙産業など、非常に要件の高い分野で事業活動を行っています。従って、お客様に納得して頂くには、カスタマイズ型ソリューションが必要なのです。」

当社では、お客様から何か新しいことについての要望が来る前に、それをお客様に提供できるようにしたいと考えています。

アンドレアス・ビュルガー
BBW Lasertechnik社長

ソリューション

BBWでは、2005年からTRUMPFのレーザを使用しています。アンドレアス・ビュルガー社長の父親で、BBWの副社長を務めているハンス・ビュルガー氏は、次のように説明しています。「どのようなプロジェクトでも、TRUMPFはフレキシブルかつ革新的なソリューションで当社を常にサポートしてくれています。 ちなみに、レーザテクノロジーは急速に進歩し続けています。」それ以来、BBWでは市場で最新のレーザ装置に定期的に投資して、自社の設備ラインナップを継続的に拡大しています。BBWでは、レーザ光源をTRUMPFから購入し、ニーズと顧客プロジェクトに応じて、必要な装置を自社の開発部で直に自らの手で設計しています。

 

実行

コンポーネントを出来る限り欠陥なしで生産する目的で、BBWには金属組織研究室が設けられています。また、各プロジェクトの開始時に従業員が詳細なフィージビリティスタディを行い、自社の研究室で初期試験の結果を評価しています。BBWでは多くの場合、レーザ加工の複数の工程を一気に引き受けており、後処理やコンポーネント全体の製造を受託することもあります。「そして、目標に向かう際に、現在のテクノロジーでは限界に達したところが、研究活動のスタート地点になっています。」とアンドレアス・ビュルガー社長は述べています。

同社は、中小企業中央イノベーションプログラム(ZIM)の国際的な研究プロジェクトで、アルミニウムと銅の異種金属溶接の改善に取り組みました。そこでは良好な結果が得られ、接合プロセスで溶接ビード内で金属同士が混ざり、余計な中間相、すなわち合金が形成されることが大部分にわたって防止されました。また、自社の開発プロジェクト「Weldshape」では、溶接での高温割れが非常に発生しやすいアルミニウム合金AW6060がテーマになっていました。ここではソリューションとして、16キロワットのシングルモードレーザと高性能スキャナを搭載したレーザ装置を自社製造し、そこでのダイナミックなビームガイドをプロセスのベースにすることになりました。BBWはレーザ技術に関して非常に高度なレベルに達しているため、ビームガイドも関連テーマになっているのです。

展望

卓越した開発プロジェクトを通して、BBWはビームガイドに関して重要な貢献を果たしています。そのことを示すように、同社が所有する50台のレーザ装置には、ビームガイドに関する装置も含まれています。現在開発チームはこの装置を使用して、このテクノロジーを多種多様なソリューション用に高い収益性で利用する方法を研究しています。その目的は、ビームガイドを様々な材料での問題解決策として利用し、更には溶融池の安定性を高めることにあります。

当社製品に関する詳細情報

TruFiberレーザ

コンパクトな設置面積、長寿命、最大2 kWの卓越したシングルモードビーム品質または最大6 kWのマルチモード出力、そして堅牢な「オール・イン・ファイバー」共振器コンセプトを特徴とするTRUMPFファイバーレーザは、様々な用途に最適です。また、それより大型のシステムに問題なく統合することが可能です。

TruLaser Cell 3000

コンパクトで高精度の5軸レーザ加工機TruLaser Cell 3000は、2D・3D溶接と切断用のマシンです。また、この3Dレーザ加工機はレーザ粉体肉盛りにも適しているほか、自動化が簡単に実現可能であり、プロトタイプ製造にも連続生産にも向いています。

TruLaser Cell 7040

レーザ装置TruLaser Cell 7040は、2D・3Dコンポーネントまたはパイプの加工に適しています。切断、溶接、レーザ粉体肉盛りの間でフレキシブルに切り替えることができます。

2024年8月19日現在