課題
ILTとTRUMPFの共同チームは、高輝度X線を使用して様々な事象を詳しく観察することを企画していましたが、そのうちのひとつが金属セラミック基板(MCS)の溶接でした。このMCSは、電気自動車のパワーエレクトロニクスなどの高電圧環境で電子コンポーネントを連結しています。セラミック製の絶縁プレートの上に、極薄の銅膜が施されています。自動車メーカー各社は、グリーンレーザによる接合の際に、別の銅部品をMCSに溶接することを考えていました。これはつまり銅と銅の接合ですが、そこでは、すべてが最良の溶接プロセスを実現するにはどうすればいいのか、という問いが浮かんできます。 銅プレートには出来る限り薄いことが、プロセスには瞬時に完了することが、継目には完全な耐久性が求められるほか、セラミックがレーザの影響を受けることがないようにする必要があります。端的に言えば、プロセスの生産性を最大限に高めるための最良のレーザ設定を見つけることが課題になっていました。